エール株式会社

Topics

KOKUYO川田氏、ビースタイル柴田氏、プロノイアグループ世羅氏をお招きして、”YeLL 幸せに働く技術 / 3名のパラレルワーカーが語る、究極の公私混同術とは” を開催しました <報告レポート>

 

 

「自分らしく働く」「自分の得意なこと・好きなことをしながら生きる」といった考え、そしてそれと共に「リモートワーク」「働き方改革」などの言葉がよく使われるようになってきました。それに伴い、そんな働き方、生き方をすることが是であるかのような風潮があります。ですが、その『公私混同』かのようなスタイルの中の大変さや乗り越えなければならない壁についてはまだあまり語られていません。すでに実践している方々は、どんなことを考え、悩み、行動しているのでしょうか。
 
今回のイベントでは、「パラレルワーカーの『究極の公私混同術』 ~感情と感性を活かす働き方とは~」をテーマに、KOKUYO川田直樹さん、ビースタイル柴田菜々子さん、プロノイアグループ 世羅侑未さんという、メディアでも注目されている3名のパラレルワーカーをお招きして開催しました。
 
(スピーカーによるプレゼンテーション)
 

 
世羅侑未さん「仕事はいつも”恋に落ちる”ことから」
 
最初に登壇したのは、プロノイア・グループ株式会社でコンサルティングを行う世羅侑未(せらゆみ)さん(26歳)。世羅さんは企業改革コンサルティング以外にも、国内外でリーダーシップのワークショップを開催するほか、欧米発の組織開発手法を紹介する書籍『行動探求』の日本語訳に携わるなど幅広い分野で活動されています。
 
世羅さんは、ご自身の仕事はいつも「恋に落ちること」から始まると語ります。

世羅さん「人はもちろん、状況やセオリー、国など、何かを好きだと思ったらその気持ちに素直になること。そこから全てがつながっていく。プロノイア・グループで行っている仕事は、ほとんど自分の趣味か、自分が本当に楽しくてやっていたことから始まっています」
 
現在の仕事も、もともとリーダーシップに興味を持っていた世羅さんが、リーダーシップの講義やワークショップを行う75歳のアメリカ人ビル・トルバート氏の在り方や提唱する理論に恋に落ち、5年間夢中になって彼に学んだことが始まりといいます。その学びを誰かのために活かせないかと国内外でワークショップを開き、ビル・トルバート氏の書籍である『行動探求』を翻訳に携わることに。最終的にそれらの経験がすべてプロノイア・グループでのビジネスに役立ったそう。
 
世羅さん「『私』で恋に落ち、『公』に持ち出すときに愛に変えること、これが私にとっての公私混同です。つまり、自分を楽しませてくれるリソースを、どうすれば誰かのために使えるだろうかと考えるんです」

 

 


 
柴田菜々子さん「言葉に出して、行うことに愛情を」
 
次に登壇したのは、「踊る広報」という肩書きを持つ柴田菜々子さん(27歳)。主婦に特化した人材サービスを展開する株式会社ビースタイルに新卒で入社し、以来6年間同社で広報を担当しています。また入社3年目からはコンテンポラリーダンサーとしても活躍。現在は週3日出社し、週4日ダンサー活動を行うという生活を送っています。
 
柴田さん「私の公私混同は、広報の仕事とダンスという2つの要素が離れているため、あえてその2つに共通点を見つけて混ぜ合わせ、両立しているんです。広報の仕事にもダンスにも愛情を持ち、だから私はここにいたい、こういうふうに好きだからこうしたいということをきちんと言葉に出して、愛情を見せていくという姿勢を心がけています」
 
一見共通項の無い2業種のパラレルワークを実現しているという貴重な体験談。これから自らの新たな領域に挑戦しようと考えている参加者の中でも「はっ」とした表情が浮かんできました。
 

 
川田直樹さん「”公私混同”が”新たな価値”を生み出す」
 
最後に登壇したのはコクヨエンジニアリング&テクノロジー株式会社に勤める一級建築士の川田直樹さん(33歳)。オフィスの「働く空間」を設計や工事を通じて価値を提供する部署の部長として若手を束ねています。
 
川田さんが属する会社はいわゆる大手企業。その中でも、川田さんはご自身の楽しさと会社の利益を同時に追いかけることができているといいます。例えば、宴会の幹事好きが高じ、出版社のオファーを受けて初めての幹事や段取りの方法に悩む若手に向けたウェブコラムを執筆、一級建築士の資格取得後すぐに自ら手を挙げて資格学校の講師を務めるなど、活躍の幅は様々。また、最近はサウナ好きが高じて会社にサウナ部を設立。サウナを若手社員とのコミュニケーションの場にも活用しているそう。
 
川田さん「公私混同という言葉は悪い意味だと捉えられがちですが、私は実際にやってみて、仕事の質は非常に上がりますし、世界が広がって豊かになったと感じています。公と私のどちらかを取るためにどちらかを犠牲にするのではなく、私はその両方を掛け合わせることで、その人にしかない新たな価値が生まれるのではないかと考えていますね」
 
そんな川田さんのポジティブな部分を語っていただいたことで、参加者からは驚きと共に「どうやったら自分もできるのだろう?」というような言葉を座席の横の方と話してる方もいらっしゃいます。
 
 
ここで3名のお話が終わります。聴きながら、終始頷いたりメモを取る参加者の姿も多く見受けられ、ゲストのメッセージをそれぞれがしっかり受け取っているように見受けられます。
そのあと、参加者同士で感想を話し合う時間を設けました。そこでは、「好きなことを突き詰めると強みになる。そこから先生になったり、本を出版したり、ワークショップを開いたりという可能性が広がることが分かった」という声や、「公と私を掛け合わせることで、楽しみながら価値を生み出せるという話にヒントをもらった」という声があがりました。
 
 
(スピーカーによるパネルディスカッション)
 

 
仕事への価値(利益)を示せば、会社は認めてくれる
 
第2部は、パネルディスカッション形式で会場全体を巻き込んでの質疑応答です。
最初に質問として挙がったのは、パラレルワークを行うことを会社にどう認めてもらっているのかということ。
 
それに対し、世羅さんは「自分がやりたいことは会社にも利益があると示すこと」だといいます。
 
それを聞いた川田さんも、自身の経験を話しました。

川田さん「示し方には様々なパターンがありますね。例えば私が資格学校の講師をした時は、社内の役員会議で提案してみました。そこで、講師を通じて建築士を生み出すということは建築業界の人材を生み出し業界の魅力の底上げにつながる点、また社内教育で建築スキルの向上に貢献ができる点、といった話をして、許可をもらいました」
 
また、柴田さんはダンスのために週3日の出社に切り替える際に、「週3日勤務で週5日勤務と同じ成果を出す」と社長に約束したそう。そのためにはどうすれば良いか。おのずと物事の本質化やゴールの明確化、業務効率化やスキルアップなど成長意欲につながるのではないかと考えたといいます。

柴田さん「週3日勤務になるにあたり、圧倒的な成果を出さなければ周囲に認められないと考えたんです。会社に対する”利益”というのは、必ずしも売上や数字、成績とは限りませんよね。」
 
「新しい価値」という言葉が第二部から登場するようになりました。世の中で言われる「自分らしく働く」「自分の得意なこと・好きなことをしながら生きる」というような文脈において、自分自身の「新しい価値」については多く語られているでしょう。ただ、自身が属する組織の中での「新しい価値」に関して、会場全体として「それはそうだ」と認識している様子ですが、いざ自分でやるとなるとどうしても見落としがちなところだという声が上がります。
 
さらに、好きと感じるエネルギーはどこから生まれるのかという質問に対して、柴田さんは広報の仕事を例に挙げて答えます。

柴田さん「広報も、会社や会社が行う事業などに対して好きだと思うところがなければメディアにアピールできない。なので、ポジティブな目線で物事を見て、好きだと思うところを見つけるようにしています」
 
これに川田さんも続けます。

川田さん「友達や先輩などの周囲の人に、自分はどういう時に生き生きしているかを聞いてみるのもいいのでは。私はそれで自信がついたので、そういうアプローチ方法もあると思います」

 
 

 
大人になると感情を忘れるがち。日ごろから好きだと思うことを心にストックする
 
第3部では、4人前後のグループに分かれ、ワールドカフェ形式で参加者同士がディスカッションを行います。ワールドカフェは、テーマに合わせて雑談のように自由に意見を交換し、それをグループを変えて3セット行うもの。前のグループで話したことを持ち寄り、次のグループへと移動することでより深いディスカッションを創り上げていきます。

 
こんな意見もありました。
あるグループの意見「大人になると好きだと思う感情を忘れるので、日ごろから好きだと思うことを心にストックするようにしている」
そうすることで、料理やインテリアを選ぶときなど日常のちょっとした楽しみを増やすのに役立つのだとか。同じように会社や組織の中でも自分の「好き」を見つけることができれば、同じ仕事もより楽しめるようになるではないかと会話を進めます。

 

また、他にはこんな意見も。
ある人の意見「公と私が分かれている状態というのが分からない」
またある人の意見「副業でYeLLのサポーターをしています。自分の幸せは人を幸せにすることだと気づいて何かできることはないか探したところ、YeLLに行き着きました。サポーターで得た経験は自分の部下や息子に向けて役立てることができるので、信念を公私混同していると言えるのかもしれません」

 

このような意見をそれぞれのチームで行い、それを深堀りしていきます。それぞれがディスカッションの中で新たな発見をしたり、自分の意見を口にすることで改めて考えを固めたりと充実した時間を過ごしているようでした。

 
——————————-
 
■登壇者プロフィール
 
世羅 侑未(せら ゆみ)
 
プロノイア・グループ株式会社にて企業向けの組織変革コンサルティングに従事。慶應大学システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)研究員として、人の創造性を最大化する「フロー状態」の研究も行う。欧米と日本の教育機関のパイプ役となりながら、東西の知恵を活かした創造性、直観、リーダーシップの育み方を模索する。共著『The SAGE Handbook of Action Research』(SAGE Publications, USA)では、直観力の鍛え方に関する独自の研究を海外で発信。『行動探求』(英治出版)では欧米発の組織開発手法を日本で紹介。
 
 
柴田 菜々子(しばた ななこ)
 
「踊る広報」
静岡出身。主婦に特化した人材サービス会社ビースタイルに新卒で入社。入社時(2013 年度)より広報業務を担当。上司と2名で、年間メジャー掲載数を3年間で5倍に伸ばす。
また、2015年より仕事とダンスの両立を目指し、同社にて仕事週3日、ダンス週4日のパラレルキャリアを実践。
そのライフスタイルが注目され、<日経MJ・プレジデントファミリー・ELLE>等20媒体で取り上げられる
 
 
川田 直樹(かわた なおき)
 
昼は一級建築士、夜は一級″縁〟築士。
33歳イベント大好きサラリーマン。大阪出身、東京勤務中。コクヨエンジニアリング&テクノロジー株式会社の建築部門の部長を勤めながら「宴会部長」「サウナ部長」として若手と共に成長中。年間60回以上の宴会を経験する中で、宴会のもつ可能性と多様性に惹かれ、イベントを通じて人と人をつなぎ仕事を楽しむ活動を推進中。また健康増進、社内活性、長時間労働対策としても効果的な「サウナ部長」としても活躍している。「究極の公私混同スパイラルアップ」を目指す。
 
 
■ファシリテータープロフィール
 
北村 勇気(きたむら ゆうき)
 
エール株式会社 事業開発リーダー
茶道家として活動した後、転職サービス「ビズリーチ」を運営する株式会社ビズリーチに創業期より新卒1期生として入社。その後、エール株式会社の創業に参画し、「働く1人1人が『幸せに働ける社会』を創る」を掲げて「クラウド上司 YeLL」の事業開発・マーケティングに従事。また、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科にて組織の1人1人の性格・感性が他者に与える影響や、「恐れ」と「勇気」に関する研究を行う。一般社団法人Nippon Collection代表理事。